18カラ~ノ

その12

地方で暮らす「若者」ってどうなの?~後編~

2019.03.05

<18カラ~ノ、>では、10代後半の若者が抱く将来像への理解を深めるために、昨年の2月に首都圏在住の若者に対して行ったインタビューに続き、福井に暮らす若者へインタビューを実施しました。

(実施概要)
  • 2018年9月21日(金)、22日(土)の2日間
  • 17才から20才までの福井に暮らす若者へインタビューを実施
(インタビュー対象者)
  • 福井出身で地元の大学へ通う大学1~2年生の男女
  • 同じく福井出身で地元の高校を卒業して就職した社会人1~2年目の男女
  • 福井出身で地元の高校へ通う高校3年生の男女
計3グループへインタビューを実施

ここでは、福井出身で地元の大学へ通う大学1~2年生の男子と女子が抱く将来像について紹介します。

若者らしいチャレンジ精神や現状打破したい意欲も、もちろん高い

親のような家庭を自分も築きたい。

大学院に行きたいと思っている。その先はまだ具体的に考えていないが、工学部なので研究所みたいなところに就職できたらと思っている。普通に就職して普通に過ごせればいいなと思っている

親が厳しく、ちゃんとやりたいことや目標があるなら大学に進んでいいよと言われ、親と話しあった上で進学した。

一人暮らしをしながら就職してもお金が貯まらないから、とりあえず実家から通えるところに就職したい。親を含め、いい家庭だなと思っているので自分もそういう家庭を作りたい。

一度東京へ出てから、福井へ戻るのも良い。
  1. 一度東京へ出てから、福井へ戻るのも良い。 将来の夢はずっと医者だったが勉強ができず、工学部に進んだ。最近ビジネスの授業を聞く機会があり、その先生が結構面白くて経済に興味を持った。

    東京の私立に受かっていたが金がかかるので親と相談し、車を買ってもらう代わりに県内の大学に進むことになった。本当は東京にめっちゃ行きたかった。でも弟もたぶん私立に行くだろうと思い、さすがに2人私立はヤバいだろうと思って車をとった。

    家が自営で印刷業をやっているが、東京に出て新しい仕事を得て戻ってくるのもいいと思っている。最終的に死ぬ時は福井がいい。

特別な夢はないが、大学では今までより行動範囲が広がった。

大学受験をする時、一人暮らしで経済的な迷惑をかけたくないと思って、まず県内の大学に行こうと思った。

別に夢もなくどうしようかなと思っていた時に先輩からこの学科がいいよと言われたので、言われるがままに受験して今の大学に入った。だから何がしたいかわかっていないが、県内で就職したい。3年生からコース分けがあり、繊維関係で研究の仕事をしたい。

実家の鯖江からは大学が遠いので、本当は一人暮らししたい。小中高は全部家から見える範囲にあったからその圏内からは出たいと思っていた。

「こうなりたい」はなくても、とにかく県外に出たい。

自分には行きたい学部も大学も何もなく、教育を選んだものの先生になりたいのかどうかわからない。みんなから先生が向いているんじゃないかと言われたのと、教育学部ならとりあえずいいだろうと思って進んだものの、今は課外活動で子供達から「先生、先生」と呼ばれてつらい。

とにかく県外に出たくて、浪人してもいいから福井は嫌だと言っていたが、親とのケンカに負けて福井の大学を選んだ。

福井でなければどこでもよかった。とりあえず金沢でいいかなと。保育園から高校までずっと1キロ圏内で大学も1キロ以内。

大学に入ってから、「カジノを使った観光」の仕事に就きたいと考え始めた。
  1. 英語が好きなので国際学部に入ろうという感じで学部を選んだ。私の学部はまだ新しくて卒業生が出ていないから、就職や具体的にどうなりたいというのはない。

    7月に留学先を調べていて、カジノを使った観光学の授業があるのがいいなと思ってマカオの大学に行くことにした。それまでは留学はしたいものの何をしていいかわからなかったが、今はそういう系の職に就きたいなと思っている。

    あと本当は一人暮らしをしたかった。実家暮らしはもういいかなと。頼ってしまうので。だから就職は県外でしたいと思っている。

小さい頃からの夢、「イタリアへの移住」を実現させたい。

イタリアに移住してイタリア人と結婚して子供を産みたい。小学5年生の時の社会科の授業で、世界の本を1冊選んで発表することになってたまたま手に取ったのがイタリアの本で、調べるうちにいいなあと思って以来イタリアしか見えなくなった。

あちらで観光ガイドとして働きたいので、まず語学と留学を考えている。

大学は奈良や和歌山も考えたが私の行きたい観光学部がなく、今の大学しかなかった。大学を卒業したらすぐイタリアに行きたい。

まとめ

男女とも、将来像のイメージは様々であり、具体的な目標を持っている人もいれば、あまり明確な目標を見出せずにこれまで過ごしてきて、そのことに焦りを感じている人も見受けられた。
ただ、みな共通しているように思うのは、小さい頃からの夢や、大学へ入学してからの授業の影響などにしても、非常に自分自身の身近な感覚や体験から将来をイメージしていることではないだろうか。
頭でっかちになりがちなメディア情報に振り回されるのではなく、目の前にある状況や自身で見聞きしたリアリティのある情報を元に自分で考え、判断しているように思えた。

「イタリア移住」や「カジノ観光」など、一見すると突飛に思える発想も、考えるキッカケとなった情報はとてもパーソナルなもののように思え、それぞれの中では納得をして一途に目標へと進んでいる。非常に自由で柔軟に将来選択をしていると言える。

情報都市である「首都圏」とは少し異なった将来像の持ち方ではないだろうか。

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