18カラ~ノ

その10

地方で暮らす「若者」ってどうなの?~前編~

2019.01.10
<18カラ~ノ、>では、10代後半の若者が抱く将来像への理解を深めるために、昨年の2月に首都圏在住の若者に対して行ったインタビューに続き、福井に暮らす若者へインタビューを実施しました。

(実施概要)
  • 2018年9月21日(金)、22日(土)の2日間
  • 17才から20才までの福井に暮らす若者へインタビューを実施
(インタビュー対象者)
  • 福井出身で地元の大学へ通う大学1~2年生の男女
  • 同じく福井出身で地元の高校を卒業して就職した社会人1~2年目の男女
  • 福井出身で地元の高校へ通う高校3年生の男女
計3グループへインタビューを実施

<18カラ~ノ、>では、若者へインタビューをするにあたって都市と地方の意識の違い情報格差の影響ということに強い関心がありました。<18カラ~ノ、>の運営メンバーも地方出身者が多く、首都東京へ出てきたことで手にしている現在の生活への肯定感がある一方で、自分達よりも下の世代の若者達が、同じように大都市圏、特に東京への進出に対する憧れがあるのか、気になるところでした。

そこで、首都圏在住の大学生達が感じていた“将来への漠然とした不安”や、高校生達の“将来が不安だからこそのシッカリした準備意識”といったものが同じように地方でも共通してあるのか、インタビューを行うことにしました。

地方の特性をより際立たせるために、地方都市出身で地元に進学や就職をした若者を対象とし、今回は働く若者の意識も知りたいと思い、高校卒業と同時に就職をした若者をグループに加えました。

福井の若者にインタビューした理由

福井を対象に選んだのは、多くの地元企業があり経済的に自立していること、一方、近隣に「金沢」という「福井」より大きい経済圏があり、さらに「関西圏」「中京圏」「首都圏」といった大都市圏への交通網が整っており、若者にとって様々な選択肢があることがユニークな場所だと考え、選択しました。また、3年連続で全47都道府県幸福度ランキングNo1に選ばれていることも、地方と言いながらも非常に成熟した地域と考えたからです。 *「一般財団法人日本総合研究所」調べ


自己肯定感の高さ、暮らしへの幸福度の高さ

福井在住の若者達へインタビューを行って最も感じたことは、現状への肯定感が非常に高いということです。また、今の暮らしへも基本的な満足度、言い換えると幸福度は高いと感じました。特に働く10代のグループにそれは顕著だったと思います。

他県から帰ってきた時に「ああ帰ってきたなあ」とホッとできる感じがする。

ご飯がおいしい。安心感がある。

住みやすい。なぜかはわからないが住みやすいなと感じている。

車があれば便利。車がないとちょっと不便かもしれないが、車があればどうにでもなる。

田舎過ぎず都会過ぎずちょうどいい所。


目標や自己実現の先にある、県外という選択肢

大学生や高校生のグループで一部のメンバーからは進学先や就職先への希望が必ずしも叶わなかったことへの失望的なコメントもありましたが、それはそれとして受け入れながら、次の目標や将来像へ目を向けていました。次になすべきことを周囲の手助けを得ながら、模索している姿が印象的です。

ここで1つ気付いたのは、進学先や就職先への希望は、「東京」や「都市」といった都会への憧れなどとは無縁で、もっと自己実現に根ざした目標であることです。

今の自分の家庭が普通に幸せだから普通にそのぐらいの家庭があればいいなと思っている。親も含め、いい家庭だなと思っているので自分もそういう家庭を作りたい。

県外に出たい。でも家が自営業で自分は長男なので家も手放せないし、東京に出て新しい仕事を得て戻ってくるのもいい、と。最終的に死ぬ時は福井がいい。東京に住みたい気持ちはあるが、東京に行くと地元のこののんびりした感じがいいなあと思うから。

東京は行きたいと思わない。人混みがやかましい。今はとりあえず一人暮らしがしたい。1人で何でもできるようになりたい。今は甘えてしまっているので。


自分はまだしばらく実家でいい。


福井だからこそ手に入れられる目の前のレジャーを満喫

もちろん、前提として今回は地元へ残っている若者達が対象であることの影響は大きいと考えます。また、情報感度や接触する情報内容への都市部との格差はコメントの端々から感じられました。実際にテレビの放送局数も少ない訳ですが、芸能人やSNSを通じた有名人の動向などへの関心そのものが首都圏在住の若者よりも低い印象でした。

普段の暮らし方やレジャーは「ドライブ」「カラオケ」「ビリヤード」「ボーリング」「カフェ巡り」など、ティピカルとも言えますが、それらを親しい地元の友人達と思いきり楽しむ毎日を充分に満喫していました。もちろん、「都会ほどはオシャレな場所がない」「人が集まる場所は限られる」など、地方都市ならではの事情は分かっていながらも現状を存分に楽しんでいると言えます。

どこへ行っても高校生がいない。チラホラいるなあという程度で、そんなに栄えている感じではない。今ハマっているのは、地区の祭りの動画を視ること。もうすぐ祭りなのでテンションを上げようと思って。

今ハマっているのは、バイト先の友達とのグループ通話。バイトの高校生だけのグループをつくり、メッセージアプリの通話機能で話している。

趣味はボーリング。3ヶ月前ぐらいからハマり出した。

休日はドライブに行く。海へ行って山へ行って、高速に乗って隣の県へ行って。県外に出た友達の所へ遊びに行くこともある。

最近の趣味はビリヤード。友人と一緒にやっている。

後編に続く

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